SMSが相手に到達するか(相手の端末に届くか、もしくは、届いたメッセージを開封して読んでもらえるのか)を、SMSの到達率といいます。
SMS送信サービスの中には、SMSの到達率を売りにしているものがあるが、SMSの到達率とは何か?ハッキリと考察されているサイトは無いようである。
SMSが不到達となる理由
一般的にSMSが不到達となるのは、SMSの仕組み上、以下のようなケースが考えられる。
- 電話番号が誤っている(宛先不在)
- 携帯の電源が一定時間(キャリアによるが、基本的に72時間)以上切れたままで、サーバーで破棄される場合(宛先不着)
- 受信者側が何らかのガードをかけている(着信拒否)
- メッセージの内容に問題がある(文字数オーバー、禁止文字を含む場合等)
サービスによる違い
このうち、宛先不在と、宛先不着は、受信側の問題なので、いかにサービスが良くても到達させることはできない。この不到達が、謳っている到達率に反映されるのかは不明な場合が多い。
SMS送信サービスの方式によって差が出てくるのは、着信拒否と、文字数オーバー、禁止文字を含む場合、のケースである。
着信拒否、禁止文字については、各キャリアとSMS送信サービスが、交換回線を使用せず、直接接続することで、この接続先からは、これらのガードを外すといった対応が可能である。
ただ、このようなガードの回避は、受信者からすると意図しないものであり、容易にその要件を引き下げることば、サービス品質の観点から批判を受ける恐れがあるため、利用者の納得のいく対応が必要となってくる。
また、このようなSMSする送信サービスの利用には、ガードを下げるための根拠として、サービス開始に送信主体に、問題がないかの審査が必要であり、メッセージの送信内容について、キャリアから常時監視され、サービス停止の危険を意識した利用を余儀なくされる。
また、この直接接続により、キャリア間送信では70文字に制限されるSMS送信も、各キャリアから直接送信することで、キャリア同士の送信文字数上限まで送信が可能となる。
これについても、MNPによるキャリア変更の際には、文字数上限を超える事態となり、不到達となる恐れがある。そうなった場合に、不到達となった原因の究明が困難となる事が想定され、この部分が到達率の差となってくるのかもしれない。
このようなSMS送信サービスは、システムの開発維持、及びキャリアに対する接続費用、会員に対する営業費用が必要となるため、一般的に高コストとなる。
auのSMSブロックの廃止
メッセージ内容によるブロックに関して、auは2015年11月、SMSの安心ブロックを廃止した。
従来、auを宛先とするSMSは、メールアドレスや電話番号等、触る(タップする)だけで他のアプリが起動するような内容のメッセージは安心ブロックによって受信拒否されていた。
この安心ブロックは、契約時にデフォルトで設定されるものであり、意識して解除しない限り設定されるため、ほぼ全てのau携帯に設定されていた。
最近になって、SMSが様々な用途に使用されており、こうしたブロック機能を廃止せざるを得なくなってきたのだろう。
これにより、SMSのメッセージ内容による到達率の差は実際のところほとんど無いと考えられる。
結局到達率とは?
各種サービスの「到達率」について調べてみると、恐らく、送信したSMSのうち、電話番号の間違い、電源断・圏外を理由に送受信できなかったものを除外しているだけのようである。
そういった意味では、到達率の差というものは、あまり意味が無いのでは、と考えられる。
SMS送信.comの場合
SMS送信.comは、SMS送信の単純な機能に絞るため、SMSの到達確認まで行う機能はありません。
ただ、メッセージアプリと同じ仕組みでSMSを送信するため、到達率は基本的には高い(標準のSMSアプリと同じ)。